隠れると仕事にならない忍びもいます

[忍びのこと
;2014/06/11

陽忍と陰忍

「普段は天井に隠れてるの?」と聞かれたとき、私は「隠れないタイプのやつです(キリッ)」と答えています。

忍びというと、闇夜に紛れて敵地に忍び込むとか、屋根裏に隠れて内情を探ったり物を盗ったりするイメージが強いですよね。
今も昔もマンガやアニメでよく見る「ザ・忍者」の姿です。
実在はしませんが、有名な猿飛佐助や霧隠才蔵なんかはこのタイプ。
姿を隠して敵地に忍び入る、これを「陰忍(陰術)」といいます。

それに対するのが、姿を現したまま敵地に忍び入る、「陽忍(陽術)」です。

いろんな忍術がありますが、大きくこの2つに区別され、状況によって臨機応変に使い分けられます。
例えば、城や家にこっそり侵入したり、鍵のかかった扉を開けたりするのは陰術、味方の振りをして潜り込んだりウソの噂を流したりするのは陽術です。

どうしてマンガやアニメ、映画やドラマなんかに出てくる忍びがほとんど陰忍なのかというと、陽忍に比べて派手でカッコいいからでしょうね。
忍び込んだ先で見つかって戦闘するとか、ストーリー的にも映像的にも盛り上がりますから。
侵入しといて作戦でもないのに見つかるとか、忍務失敗も同然なので忍びとしてどうかとも思いますが…。

一方の陽忍は、「ザ・忍者」というより、心理戦・頭脳戦が得意なタイプです。
現代でも心理学の本とかよく売れてますよね。女性は心理テストなんかも好きですし。
陽忍は、人間の欲望とか感情などを利用して、思ったようにコントロールすることができる恐ろしいやつなのです。

忍術書には、あらゆる人心操作術に関する記述があり、忍びがどれほど人間の心理に通じていたのかがよくわかります。

これからマンガや時代劇ドラマなんかで忍びを目にすることがあれば、陽術なのか陰術なのか、ちょっと注意して見てみてください。
ストーリーとは別に、少しだけ楽しくなるかもしれません。

ちなみに、上記は伊賀の忍術兵法書による説明なので、甲賀の方とは少し意味が違うようです。
甲賀の場合、忍びであることを明らかにするのが陽忍、変装するなどして正体を隠すのが陰忍だとか。

『この家には忍者がいます』と貼っておけば、ビビって泥棒も入らないでしょうね。

あ、気がついたら冷蔵庫のプリンが無くなってた場合は、陰忍のしわざかもしれません。
お気をつけください。